あの頃の自分の事
文学を語り、迷い、笑い、傷つきながら進む若者たちの空気が、そのまま胸に残る。
🏫 ある晴れた日の大学
自分
久々に制服きた。首まわりきつい
🖋️
👨🎓
成瀬
やあ。今日ちゃんと来たの珍しいな
🎨
松岡
やあ。前に学校来たら、まさかの休みだったんだが
※登校しただけで小話が一本できるメンバー
自分
とりあえず同人誌『新思潮』の話しよ。授業はその次
🖋️
📚 マクベスの講義
👨🎓
成瀬
禁煙の札あるけど吸う?
自分
もちろん。札は景色だろ
🖋️
※ルールを背景画像くらいにしか見ていない
👔
ロオレンス先生
では Act 1, Scene 2...
自分
説明がずっとあらすじ。眠気に勝てる要素がない
🖋️
😴 うとうと
👔
ロオレンス先生
門番の場面はこうだ!
👨🎓
成瀬
今の急に全力で来たな
自分
寝てたのにそこだけ目が覚めた
🖋️
🗣️ 言語学の講義
👨🏫
藤岡博士
今日は言葉の話を朗らかにいこう
自分
この先生、話し方がおもしろいから聞ける
🖋️
自分
前の人の髪、ノートにさらさら当たるんだが
🖋️
※美意識と後ろの席の実用性は、わりと衝突する
自分
まあ全部メモる気でもないし、邪魔なとこは絵でも描くか
🖋️
🍱 昼、一白舎
👨🎓
成瀬
20銭弁当、今日も安定
自分
こういう時の雑談が一番はずむんだよな
🖋️
🧑
谷
相場ってさ、間違えると首まで飛ぶ覚悟いるよね
👨🎓
成瀬
急に重い話するじゃん
自分
でもその言い回し、創作のネタにはなるな
🖋️
♨️ 久米の下宿、こたつ周辺
☕
久米
授業?出てない。こたつで読む本のほうが熱い
自分
わかる。で、今なに書いてる?
🖋️
☕
久米
父のことを短編にしようとしてる。でも形が決まらん
自分
こっちは『鼻』を半分くらい。半分って一番落ち着かないやつ
🖋️
👨🎓
成瀬
俺も山の話を書きかけ。全員、未完成の名人だな
※文学青年、完成より先に議論が仕上がる
☕
久米
まあ語ろう。文壇のことでも作品のことでも、火は大きいほうがいい
✉️ 数日後、また久米の下宿
☕
久米
京都の菊池から新作きた。読む?
自分
題材はいい。でも言葉が飾りすぎ。味つけだけ濃い感じ
🖋️
👨🎓
成瀬
うん、ちょい乗れない
☕
久米
じゃ、代表して正直に感想送っとくわ
🎨
松岡
お邪魔。こっちは宗教っぽい芝居で苦戦中
自分
相変わらず世界観がでかいな
🖋️
※この部屋、コーヒーと煙草と理想で空気が濃い
🎭 銀座から劇場へ
☕
久米
ちょっと芝居見ようぜ
自分
舞台も見るけど、客席の人間観察のほうが気になる派
🖋️
自分
隣の人、甘栗を食べる手が止まらないのに目は一秒も舞台から離れない
🖋️
※集中力の配分が職人技
☕
久米
橘屋ぁ!
自分
急に大声やめろ。こっちが主役みたいになる
🖋️
☕
久米
いや、今のは言いたくなるだろ
自分
芝居よりその掛け声のほうが印象残ったわ
🖋️
🎼 帝劇の音楽会
☕
久米
あれ、谷崎潤一郎いる
👨🎓
成瀬
まじで?ちょっと見たい
自分
顔つきがもう作品みたいだな。感覚の強さがそのまま歩いてる感じ
🖋️
☕
久米
文章の勢い、やっぱすごいよな
自分
うん。全部に賛成はしないけど、言葉を織る力は別格
🖋️
💍 翌日の昼
👨🎓
成瀬
昨日、後ろの席の女性、実はうちで結婚相手候補として見られてたらしい
自分
それ、ほぼ見合いじゃん
🖋️
👨🎓
成瀬
でも見てないんだよ。ほんとに気づかなかった
自分
音楽会で縁談を進めるの、段取りが遠回りすぎるだろ
🖋️
※ロマンスにも座席ガチャの運がいる
🌬️ 強風の日、松岡の下宿
自分
風の日ほど落ち着くって言ってたし、松岡のとこ寄るか
🖋️
🛏️ 部屋の中、徹夜明け
自分
原稿ぐちゃぐちゃ、豆の殻どっさり…完全に修羅場の跡だ
🖋️
自分
松岡、寝てる…と思ったら、泣いた跡あるじゃん
🖋️
※文学は華やかに見えて、部屋の中ではだいたい静かに削れている
自分
そこまで苦しんで書くのかよ。いや…でも、そこまで向き合ったんだな
🖋️
☀️ 外へ出る。風の中の白い太陽
自分
さて、どっちへ行こうか
🖋️
- ▶若い日の友情と議論
- ▶創作の熱と不安
- ▶青春はだいたい未完成
芥川竜之介『あの頃の自分の事』のあらすじ
語り手である「自分」は、大学で成瀬や松岡、久米らと交わりながら、講義、昼食、下宿での雑談、音楽会や芝居見物を通して若い日の時間を振り返る。彼らは同人誌や創作の話に熱中し、作家や文壇への批評を遠慮なくぶつけ合いながら、それぞれに文学への道を模索している。何気ない学生生活は、友情と議論と気取りに満ち、同時に将来への不安もにじませる。終盤では、創作に苦しむ松岡の姿に触れ、青春の明るさの裏にある切実さが静かに浮かび上がる。
『あの頃の自分の事』の作者について
芥川龍之介は大正期を代表する作家で、『羅生門』『鼻』『地獄変』などで鋭い知性と洗練された文体を示した。この作品は小説というより回想に近く、若き日の友人たちとの交流や、文学をめぐる熱気を率直に描いている。久米正雄や菊池寛ら、のちに文壇で活躍する仲間たちとの関係を知るうえでも重要で、芥川自身の青春の感覚や批評眼がよく表れている。
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