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京都日記

芥川竜之介

静かな寺、町に溶ける竹、華やかな座敷――京都の美しさと違和感を、鋭い目と少し意地悪なユーモアで味わいたくなる一篇。
⛩️ 京都さんぽ開始
芥川
今日は京都を見て回る。静かな美ってやつを期待してる
🖋️
🧑
小林雨郊
じゃあまず光悦寺行きましょ
🌲 光悦寺
芥川
え、本堂の横に小さい建物が二つあるんだけど。これ何
🖋️
🧑
小林雨郊
茶室です。光悦会が建てたやつですね
芥川
急にがっかりした。名所に来てまで自己主張つよいの、だいぶきつい
🖋️
※風景より『私が建てました感』が前に出ると、文豪の眉間がすぐ混む
🧑
小林雨郊
しかもあれのせいで山のつながりが見えにくくなってるんですよね
芥川
茶室つくるより、木を少し整えた方が景色きれいじゃない?手間も少なそうだし
🖋️
🖼️ 寺宝を見る
🧑
小林雨郊
この小さい掛け軸、いいでしょう。銀の花と金のすすき、かなり渋い
芥川
これは落ち着く。さっきまで不機嫌だったの、ちょっとほどけた
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👘
住職
もう少しすると、また一つ茶室が建ちます
🧑
小林雨郊
え、またですか
👘
住職
今度は個人でございます
芥川
そんなに建てたいなら別の場所で思う存分どうぞって気持ちになってきた
🖋️
※景観保護ガチ勢、心の通知が止まらない
🧑
小林雨郊
今来て正解でしたね。これ以上増えたら、もう雰囲気が変わる
芥川
でも本当は、一つもなかった頃に来たかったな
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🚕 雨上がりの夜道
🚲
車夫
どこへお連れしましょ
芥川
宿、宿で
🖋️
🚲
車夫
その宿、どこにありますのん
芥川
あっ、名前はわかるけど場所が出てこない
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※旅先あるある。情報がふわっとしすぎて移動手段が固まる
🎋 目の前に竹やぶ
🚲
車夫
この辺ちゃいますか
芥川
いやいや、こんな田舎っぽいとこじゃない。もっと町の中のはず
🖋️
🚲
車夫
でもここ、四条の近くですえ
芥川
じゃあ、もう少しにぎやかな方へ行ってみて
🖋️
🏮 急に華やかな通りへ
芥川
え、さっきの暗い竹やぶのすぐ先がこの華やかさ?距離感どうなってるの京都
🖋️
※静けさとにぎわいが壁一枚。京都、地図より空気でできている
芥川
あの竹やぶ、町の中に急に立ち上がるのが妙に忘れられない
🖋️
芥川
しかも京都の竹って、強そうというより上品なんだよね。町に馴染んでる
🖋️
🧑
小林雨郊
わかります。絵の中に生えるために育ったみたいな竹ですよね
芥川
そうそう。祇園の真ん中に立ってても、むしろ似合うやつ
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🍶 上木屋町のお茶屋
💃
芸者
わーっと盛り上がっていきましょ!
芥川
元気すぎるな…ちょっと落ち着く席に移動したい
🖋️
👘
舞妓
私は椿餅たべてます
芥川
その感じ、なんか安心する。体操とか縄跳びできる?
🖋️
👘
舞妓
縄跳びならたぶんできます
※急に親戚のおじさんみたいな話題を振る文豪
🧑
小林雨郊
じゃあ一曲いきます。大津絵の替え歌です
🎶 みんなで歌をつなぐ
芥川
だめだ、みんなで継ぎ足しながら歌うの面白すぎる
🖋️
👵
おまつ
ほな最後はうちが締めますえ
🧑
小林雨郊
次は舞をお願いしましょ
🪭 舞妓が踊る
👘
舞妓
それでは、京の四季を
芥川
うまいかどうかは正直わからない。でも髪飾りも帯も扇も、全部きれいだ
🖋️
芥川
しかも風邪ぎみらしくて、ふとした拍子に鼻をすするのが妙に自然でいい
🖋️
※完成された芸より、ふっと混じる人間味に心を持っていかれるタイプ
芥川
ほら、羊かんと椿餅どうぞ
🖋️
👘
舞妓
ありがとうございます
🌃 席が静かになる
💃
芸者
ほな、うちはこれで
芥川
さっきまで派手だったのに、急に静かになると旅のさみしさがくるな
🖋️
🧑
小林雨郊
もう一回歌います?
芥川
いや、その静けさごと味わっとく
🖋️
  • 京都は景色と町が急に切り替わる
  • 美しさは作り込みすぎると逃げる
  • にぎわいの中で急に旅愁が来る

芥川竜之介『京都日記』のあらすじ

『京都日記』は、京都を訪れた語り手が、光悦寺、町中の竹やぶ、お茶屋の座敷という三つの場面で感じた印象をつづる随筆である。光悦寺では、風景の中に新しく作られた茶室を見て、美を守ることと飾り立てることの違いに敏感に反応する。竹の章では、にぎやかな町とすぐ隣り合う竹やぶの不思議な存在感に驚き、京都らしいやわらかな美を見いだす。舞妓の章では、お茶屋の華やかさの中に自然な人間味と、ふと差しこむ旅の寂しさが描かれる。

京都日記』の作者について

芥川龍之介(1892-1927)は、大正期を代表する小説家で、『羅生門』『鼻』『地獄変』などで知られる。鋭い観察眼と簡潔で洗練された文体を持ち、古典や異国趣味だけでなく、都市の風景や日常の印象を切り取る随筆にもすぐれた。『京都日記』は大正7年の文章で、京都という土地の美意識と人工性、その場に身を置いたときの繊細な感覚がよく表れている。

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