内田百間氏
まだ広く知られていない才能に向かって、今こそ読んでほしいと熱く呼びかける一文。
📝 文壇グループチャット
芥川
ちょっと聞いて。内田百間さん、もっと読まれるべきなんだが。
👨🏫
芥川
夏目先生の門下で、文章うまいし、琴までできる。才能の盛り合わせ。
👨🏫
🎩
内田百間
そんなに持ち上げると、かえって落ち着かないですね。
※褒め方が、推しを見つけた人の早口である。
芥川
『冥途』って本があるんだけど、これがまた他の人の後ろを歩かない感じで良い。
👨🏫
芥川
なのに出版してすぐ震災で、広く届かなかったのが本当に惜しい。
👨🏫
🎩
内田百間
本の運って、作者の気合いだけじゃどうにもなりませんね。
芥川
しかも『冥途』のあとも良い作品、ちゃんとある。
👨🏫
芥川
特に『旅順入城式』とか、独特すぎて逆に刺さる。あれは唯一無二。
👨🏫
🎩
内田百間
刺さる人には深く刺さる、で終わってる気もしますが。
芥川
いや、その数編を読んでる人が少なすぎるんだよ。知ってる範囲でもほんの数人。
👨🏫
※名作なのに読者がレア。文壇の隠しステージ状態。
芥川
世の本屋さん、新人の新作ばっか追いかけて、なんで百間さんを見ないの。
👨🏫
芥川
佐藤春夫さんとも『冥途』をもう一回広めたいねって話したんだけど、まだ力不足。
👨🏫
🎩
内田百間
営業トークを友人にやらせる作家、なかなか図太いですね。
※本人は静かだが、周囲が勝手に推薦文を書いてくれるタイプ。強い。
芥川
百間さんの文って、ちょっとユーモアもあるのに、夢みたいで不気味で、そこが良いんだよ。
👨🏫
芥川
あの独特の空気は、誰にも真似できない。
👨🏫
🎩
内田百間
不気味まで褒め言葉にされると、少しだけ複雑です。
🏨 早稲田ホテル
芥川
今、百間さん早稲田ホテルにいるから、誰か会いに行って原稿お願いして。マジで。
👨🏫
🎩
内田百間
急に所在地まで出すんですか。
※推しを広めたい気持ちが、ついに居場所共有まで到達した。
芥川
これ、友情だけで言ってるんじゃない。ほんとに詩の才能を信じてるから言ってる。
👨🏫
芥川
文章ちょっと下手でも、この気持ちは伝わってほしい。
👨🏫
🎩
内田百間
そこまで言われると、少しは書かないと悪い気もしてきますね。
※結論。これは批評というより、全力の推薦DMである。
- ▶才能は埋もれることがある
- ▶本気の推薦は作品を動かす
- ▶読む側の発見が文学を生かす
芥川竜之介『内田百間氏』のあらすじ
芥川は内田百間を、夏目漱石門下の先輩として深く尊敬し、その文章と芸の才能を高く評価する。とくに『冥途』やその後の作品群は独創性に富むのに、震災や出版事情のため十分に読まれていないことを惜しむ。さらに、同時代の読書界が新作ばかりを追い、百間のような作家を見逃している現状に疑問を投げかける。これは友情にとどまらず、その詩的才能を信じるがゆえの真剣な推薦文になっている。
『内田百間氏』の作者について
芥川龍之介(1892-1927)は、大正から昭和初期にかけて活躍した小説家で、『羅生門』『鼻』『河童』などで知られる。鋭い知性と洗練された文体で、短編小説だけでなく批評や随筆にも独自の冴えを見せた。この文章は晩年に書かれたもので、同時代の作家・内田百間の文学的価値を世に訴えようとする、芥川の批評眼と誠実さがよく表れている。
同じ著者の作品
このサイトのコンテンツは AI により生成されています。作品理解の「入り口」としてお楽しみください。