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遺書

芥川竜之介

生きる苦しさを冷静に言葉へ変えながら、家族への愛と自分の限界を同時に書き残した、切実すぎる告白。
🌙 深夜、机に向かって最後のメッセージを書く
芥川
これは一つの出来事で決めたわけじゃない。ここまでの人生、まとめて清算する感じだ。
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※テンションが一周して、妙に事務的になっているのが逆につらい。
芥川
昔の恋愛でも、かなり消耗した。相手選びってほんと大事。人生のHPをごっそり持っていかれる。
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芥川
別に道徳家ぶる気はない。ただ、深入りの損得を考えるようになって、新しい恋には踏み込みすぎないようにした。
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芥川
死にたいというより、生き続けるのがしんどい。そこがややこしい。
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※この一文、軽く読めない重さ。既読をつける手が止まるやつ。
芥川
家族がいるのに、って言われるのもわかる。でも一人だったら逆にここまで追いつめられなかったかもしれない。
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芥川
養父母にも、ずっと本音を出せなかった。いい子っぽくしてたけど、あれは半分しんどさでもあった。
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芥川
もしかしたら、これが人生で最初で最後のわがままだ。
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芥川
若いころは夢も見た。でも今は、自分にも世界にも、だいぶ嫌気がさしている。
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📄 追伸を書く
芥川
旅に出たのをきっかけに、やっとある関係から離れられた。けど、その後もしつこく気配が残るのは本当にまいった。
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芥川
それでも、僕を苦しめずにいてくれた人たちには感謝してる。そこはちゃんと書いておきたい。
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※最後に礼を言うあたり、妙に律儀で胸が痛い。
👨‍👧‍👦 子どもたちへの言葉
芥川
生きるって、楽勝のゲームじゃない。まずそれを忘れないでほしい。
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芥川
自分の力を過信しないで、でも力はちゃんと育てていってくれ。
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芥川
困ったときは小穴さんを頼ってほしい。あの人の言うことは聞いていい。
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芥川
お母さんを気づかってほしい。でも、気づかいすぎて自分を曲げるな。そこは大事だ。
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芥川
たぶん君たちも、少し神経が細やかなところを受け継ぐ。だからこそ、自分の心の扱いには注意してくれ。
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芥川
僕は君たちを愛している。これは最後にはっきり言っておく。
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※ここで急に父親の声がまっすぐ出てきて、読んでる側の防御力が消える。
📚 さらに細かな指示が続く
芥川
原稿や本のことは、この人に任せたい。装丁も、あの人に頼んでほしい。
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芥川
まだ生かそうとする工夫はしなくていい。騒ぎを大きくしないよう、連絡の順番も決めておく。
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芥川
来客には体調不良ってことにしておいていい。こういうとこだけ妙に段取りが細かい。
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※人生最後のToDoリスト、精度が高すぎて逆に苦しい。
芥川
借りた本や印も返してほしい。貸した本もちゃんと確認してくれ。
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芥川
世話になった人には、品物を一つずつ渡してほしい。
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芥川
そして、いろんな人に許してほしい。僕もまた、いろんな人を許したいと思っている。
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🕯️ 静かに文は閉じられる
  • 生の疲れと自己分析
  • 家族への愛と距離感
  • 最期まで残る理性と配慮

芥川竜之介『遺書』のあらすじ

書き手は、自らの決断が一つの事件ではなく、長い人生の積み重なった苦しみの末にあると説明する。過去の恋愛や家庭環境、自分の性質を振り返りながら、生きることへの強い疲労感と嫌悪を率直に記していく。さらに子どもたちへ向けて、生き方の心得や母への接し方、信頼できる人物について具体的に言い残す。後半では原稿や出版、遺品、借りた物の整理まで細かく指示し、最後に人々への赦しと感謝の気持ちをにじませる。

遺書』の作者について

芥川龍之介(1892-1927)は『羅生門』『鼻』『河童』などで知られる大正期の代表的な小説家で、鋭い知性と不安の感覚をあわせ持つ作品を多く残した。晩年は心身の不調や将来への不安に苦しみ、遺書や手紙にはその切迫した精神状態が強く表れている。この文章は、創作家としての理性と、一人の父・生活者としての現実感覚がむき出しになった資料としても重要である。

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