トロッコ
憧れのトロッコに近づいた少年が、胸おどる興奮の先で初めて本当の不安と孤独に出会う。
🛤️ 村はずれで線路工事中
良平
トロッコ、今日も来た!!これマジで見てて飽きないんだが
🧒
※8歳、完全に工事車両オタクになる
良平
乗るのは無理でも、せめて一回押してみたい…
🧒
🌆 ある夕方、人気のない工事場
👦
弟
今ならいけるんじゃない?
👦
隣の子
押してみよ押してみよ
良平
うわ、動いた!!ごろごろ言ってる!!
🧒
良平
よし、ここで乗るぞ!
🧒
🎢 3人で飛び乗って一気に下る
良平
うわあああ最高!!風やば!!
🧒
※子どものテンションは秒速で天井を突き抜ける
👷
土工
こら!誰にことわって触ってる!
良平
解散!!!!
🧒
💨 3人、全力逃走
※冒険、終了。怒られると夢は急に現実へ戻る
☀️ 十日ほど後の昼すぎ
良平
今日は一人で見学。やっぱトロッコいいな…
🧒
良平
あの若いおじさん達、なんか優しそう
🧒
良平
おじさん、押していい?
🧒
👷
土工
おう、いいよ。手伝ってくれ
良平
やった!!正式参加きた!!
🧒
※無許可乗車から一転、正規メンバー感に酔う
👷
土工
坊主、なかなか力あるな
良平
えへへ、まだ押してていい?
🧒
👷
土工
いいとも
🍊 みかん畑の間をぐいぐい進む
良平
登りって大変だけど、ずっと一緒にいられるのはうれしいな
🧒
👷
土工
ほら、乗れ
🚃 今度は3人で乗って下る
良平
押すのもいいけど、乗るのはもっと最高!!
🧒
※夢、かなう。しかも想像よりだいぶ楽しい
🌊 海が見えるほど遠くまで来る
良平
……あれ、これ来すぎじゃない?
🧒
良平
ちょっと待って、家めっちゃ遠くない?
🧒
※冒険あるある。楽しい最中は帰り道の概念が消える
🍵 茶店でひと休み
👷
土工
ほら、駄菓子やるよ
良平
ありがとう…
🧒
良平
でも今それどころじゃないんだよな…
🧒
🌇 さらに進んで、また茶店
良平
日が落ちてきた…やばい…
🧒
👷
土工
坊主、お前はもう帰りな。俺たちは今日は向こうに泊まるから
良平
えっ
🧒
良平
……一人で?今から?この距離を?
🧒
※ここでようやく、遊びが完全に試練へ変わる
🏃 良平、線路沿いを全力で走り出す
良平
帰る帰る帰る!!もうトロッコどころじゃない!!
🧒
良平
お菓子もじゃまだし、草履もじゃま!!置いてく!!
🧒
🌃 竹やぶ、坂道、暗くなる道
※行きはテーマパーク、帰りは急に人生になる
良平
景色ちがって見えるし、暗いし、こわいし、無理…
🧒
良平
でも止まったらもっとこわい…!
🧒
🏘️ ようやく村の灯りが見える
良平
着いた……っ、もうだめ……
🧒
🏠 家の門口に飛びこむ
👩
母
良平!?どうしたの!?
👨🦰
父
何があった!
良平
うわああああああああん
🧒
※説明不能。ただただ、帰れた安心が涙になって決壊した
🖋️ それから長い年月が過ぎる
良平
大人になった今でも、ふとあの帰り道を思い出すんだよな…
🧒
※子どもの頃の小さな冒険は、だいたい大人になってから心の奥で効いてくる
- ▶憧れは近づくと怖さも連れてくる
- ▶子どもの冒険は帰り道で本番になる
- ▶幼い日の不安は大人になっても残る
芥川竜之介『トロッコ』のあらすじ
8歳の良平は、村はずれの工事場を走るトロッコに夢中になり、いつか自分も押したり乗ったりしたいと憧れていた。ある日、若い土工たちに声をかけて手伝わせてもらい、ついにトロッコに乗る願いまでかなう。ところが夢中のまま遠くまで来てしまい、夕暮れの中で一人帰らなければならないと知った瞬間、楽しかった冒険は一転して心細い試練になる。必死に走って家へたどり着いた体験は、大人になった後の良平の心にも消えずに残り続ける。
『トロッコ』の作者について
芥川龍之介(1892-1927)は、大正期を代表する小説家で、『羅生門』『鼻』『河童』などで知られる。鋭い観察眼と簡潔な文体で、人間の心理の揺れや不安を鮮やかに描いた。『トロッコ』は、子どもの憧れが不安へ反転する一日の体験を通して、幼年期の感情の深さを印象的に描いた作品である。
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