Monogatalk

彼の長所十八

芥川竜之介

友人の魅力は、派手な才能よりも返事の早さや字の読みやすさみたいな細部にこそ出る――そんな観察の妙が光る。
📝 芥川、南部修太郎の長所を数え始める
芥川龍之介
南部さんのいいとこ、18個いけるな
📚
🧑
南部修太郎
急に査定始まった?
※悪口会議かと思ったら、ちゃんと褒め会だった
芥川龍之介
まず語学できる。英語もロシア語もドイツ語もいけるっぽい
📚
🧑
南部修太郎
最後の“っぽい”で急に不安になるな
芥川龍之介
あと几帳面。手紙出すとちゃんと返事くれる
📚
🧑
南部修太郎
社会人の基本を褒められてる
芥川龍之介
家族思いなのもいい。特にお母さん大事にしてる感じある
📚
芥川龍之介
議論でも強い。そこはかなり前のめり
📚
🧑
南部修太郎
褒めてるのに、ちょい圧を感じる言い方なんよ
芥川龍之介
作品づくりも丁寧。遅いのはサボりじゃなくて直しすぎるから
📚
芥川龍之介
しかも自分の作品をすぐ“あれはダメだよ”って言う。謙虚
📚
🧑
南部修太郎
自己評価の低さがそのまま長所認定された
芥川龍之介
月ごとの書評もちゃんとやるし、知ったかぶりの気取ったぜいたくもしない
📚
※文壇で“変に通ぶらない”はかなり高ポイント
芥川龍之介
見た目もちゃんとしてる。雰囲気が雑じゃない
📚
🧑
南部修太郎
急にプロフィール欄みたいになったな
芥川龍之介
大作やる気になったり、読み切れるか怪しい本を買ったり、向上心もある
📚
🧑
南部修太郎
本を積むの、向上心ってことにしていい?
芥川龍之介
いいよ
📚
芥川龍之介
あと、変に遊びすぎない
📚
芥川龍之介
視力がいいのも助かる。遠くのもの見てもらえて便利
📚
🧑
南部修太郎
長所の使い方が双眼鏡なんよ
芥川龍之介
絵も音楽も好き。ただ、めちゃくちゃ詳しいわけではなさそう
📚
🧑
南部修太郎
褒めながら毎回ちょっと現実見せてくるの何
芥川龍之介
若々しいところもあるし、皮肉とか揚げ足取りをあまり言わない
📚
※芥川本人が言うと、ちょっとだけ味わいが深い
芥川龍之介
字が読みやすいのもえらい。手紙も原稿も助かる
📚
芥川龍之介
軍隊の言葉に詳しいのも面白い。昔は軍人になりたかったらしいし
📚
🧑
南部修太郎
急に履歴書の特技欄まで掘られた
芥川龍之介
最後。正直なんだよね
📚
🧑
南部修太郎
お、きれいに締める?
芥川龍之介
いや、全然うそをつかないって意味じゃない
📚
🧑
南部修太郎
締め方ヘタか
芥川龍之介
たまにうそついても、そのうそで逆に人柄が見えるタイプってこと
📚
※褒め言葉の着地がひねっている。さすが文豪、まっすぐ褒めて終わらない
🧑
南部修太郎
なるほど。つまり、だいたいいいやつってことね
芥川龍之介
そう、それを18項目で言った
📚
  • 人柄は細部に出る
  • 褒め方にも観察眼が出る
  • 少しの毒気が文章をうまくする

芥川竜之介『彼の長所十八』のあらすじ

この作品では、芥川龍之介が南部修太郎の長所を18項目に分けて挙げていく。語学、几帳面さ、家族思い、議論の強さ、創作への熱心さなどが、簡潔で少しひねりのある言葉で紹介される。単なる賞賛ではなく、ときどき控えめな留保やユーモアが差し込まれ、相手の人柄が立体的に見えてくる。短い文章の中に、友情と批評眼が同時に息づく随筆である。

彼の長所十八』の作者について

芥川龍之介(1892-1927)は大正期を代表する小説家で、『羅生門』『鼻』『河童』などで知られる。鋭い観察力と簡潔で洗練された文体を持ち、小説だけでなく随筆や人物評にも独自の味わいを残した。この作品でも、文壇の交流の中で培われた人間観察の細やかさと、軽妙な皮肉のセンスがよく表れている。

青空文庫で原文を読む →

このサイトのコンテンツは AI により生成されています。作品理解の「入り口」としてお楽しみください。