氤氤氲氲
いんいんうんうん
雲や霞、湯気、香りなどが盛んに立ちこめ、あたりに満ちるようす。
♨️ 放課後、商店街のはずれにある古い銭湯の休憩スペース。湯気がもくもく。
ユノ
ねえ見て、この湯気。もくもくしすぎて、もはや雲の出張所なんだけど。
🫧
📚
セン
その“もくもく感”、今日の四字熟語にぴったり。『氤氤氲氲』! 読みは“いんいんうんうん”。口に出すとちょっと鼻歌。
ユノ
いんいん…うんうん…。なんか会議で適当に相づち打ってる人みたいな名前だな。
🫧
※たしかに“うんうん”感はあるが、意味は全然ちがう。
📚
セン
意味は、雲や霞、湯気なんかが、盛んに立ちこめるようす。あと、気や香りがふんわり満ちる感じにも使える。
ユノ
なるほど。じゃあ今ここ、完全に氤氤氲氲スポットじゃん。公式認定いける。
🫧
📚
セン
いける。銭湯、朝もや、山あいの霞、香がただよう部屋…そういう“ふわ〜っと満ちる”場面で使うとハマる。
🍵 番台の横から、ほうじ茶の香りがふわっと流れてくる。
ユノ
あ、香りにも使えるのいいね。『店内にはお茶の香りが氤氤氲氲としていた』とか? ちょっと文学レベル上がった。
🫧
📚
セン
そうそう。ただし、テンションが氤氤氲氲、とか、宿題が氤氤氲氲、みたいには普通言わない。なんでも“ふわっと”させれば勝ち、ではない。
※便利そうに見えて、雑に振り回すと語彙の魔法が解けるタイプ。
ユノ
危なっ。危うく『テスト前の教室、絶望が氤氤氲氲』って送るところだった。
🫧
📚
セン
気持ちはわかるけど、その絶望は別の言い方でどうぞ。氤氤氲氲は、見えるものや漂うものが満ちるイメージ寄り。
🌫️ 帰り道、川沿いに夕方の薄い霧が立ちこめる。
ユノ
おお…川のあたり、霧が氤氤氲氲。さっき覚えた言葉、今すぐ使いたくなるやつだ。
🫧
📚
セン
いい感じ。字はかなり強そうだけど、意味はやわらかい景色なんだよね。ギャップがある。
ユノ
了解。読みはかわいい、字面はラスボス、意味はふんわり。覚えた。
🫧
- ▶雲・霞・湯気・香りが立ちこめるようすを表す
- ▶風景や雰囲気を上品に描きたいときに向く
- ▶感情や抽象的な出来事には普通あまり使わない
使い方
霧の立つ山あい、湯気の満ちる浴場、香の漂う空間など、視覚や嗅覚で感じる“ふんわり満ちる状態”を上品に表したい場面で使う。日常会話よりは文章語・描写表現として使われることが多い。
例文
- 朝の渓谷には白い霞が氤氤氲氲として漂っていた。
- 茶室には香が氤氤氲氲と満ち、心まで静まるようだった。
由来
漢語表現で、「氤」も「氲」も、気や雲気が立ちのぼり、こもるようすを表す字である。同じような意味の字を重ねて、霞や香気が濃やかに満ちる情景を強めている。
よくある誤用
こう間違えがちだが、正しくは霧・湯気・香りなど実際に立ちこめるものに使う語であり、単に気分や抽象的な空気感だけを指して『緊張が氤氤氲氲する』のようには言いにくい。